アスリート×カンカ~RIZIN広報笹原圭一さん Part.2~

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11月7日、RIZIN事務所にてRIZIN広報として活躍している笹原圭一さんにお時間をいただき、格闘技にまつわる様々なお話を聞かせていただきました。
今回はPart.1の続きとなります。
RIZINだけでなく、DREAMでのお話などRIZINが誕生する前の裏話などをしてくださいました。

何人かが「おれらでやってやろう」って行ったのがやれんのか! なんですよね。

私はやれんのか!に集結したのですが、すごい熱量で感動しました。
笹原さんが今だから言える、PRIDE事務所閉鎖からやれんのか! K-1との大連立までのエピソードなどがございましたら、是非お願いします。

SSHR_03PRIDEは1997年から始まって2007年に事務所閉鎖になったんですけど、その2007年ってPRIDEをやらなかったんですよ。
UFCにPRIDEが売却されて、UFCがPRIDEをやるって話だったんですけどやらなくて、時間だけが過ぎていく状況に格闘技ファンは「どうなるんだ。早くやってくれ」ってなっていた。
結局、UFCは大会をやらなかったので、PRIDEはやれないけどPRIDE残党スタッフの何人かが「おれらでやってやろう」って行ったのがやれんのか!※1なんですよね。

質問にもあるとおり、さいたまスーパーアリーナに何度も大会をやっていますけど、3本の指に入る熱量だったのがやれんのか!でしたね。

当日は、私達がさいたまスーパーアリーナでやれんのか!、大阪ドームではFEGさん、谷川さんたちがDynamite!を開催していたんですよ。

さいたまではやれんのか! 大阪ではDynamite!をしていて、お互いに選手の交流をしていました。

大会が終わったあとに、谷川さんに言われた言葉が「初めて負けたと思った」と。
「いや、初めてなのかよ!」 と思ったんですが(笑)、当日、Dynamite!が先に終わって会場でやれんのか!の映像を流していたんですよね。そうしたら、画面の向こうからわかるぐらいの熱量が伝わってきたと。
映像を通して大阪ドームに伝わっていく熱を見た谷川さんが、「まいった」と思うぐらいやれんのか!の会場には熱があったんだと思います。

そういう意味では「ため」って大事ですよね。
定期的にやることも大事ですけど、たまにやらない期間があるとお客さんも渇望感もあって、そういう意味でもやれんのか!という大会は良かったですし、「ため」もあったので爆発もしたんですよね。

※1 やれんのか! 大晦日! 2007。PRIDEが活動を停止したため、旧PRIDEスタッフや選手たちがFEGやDEEP、M-1 GLOBALの協力で行った格闘技イベント。キャッチコピーは「集結セヨ。」だった。

「なんでおれたちがK-1ルールでやらなきゃダメなんだ」っていうのはあったと思います。

K-1との対抗戦、MMA対K-1は最高に熱かったのですが、実際出場したDREAMのMMAファイターは、どのような受け取り方をしていましたか?

今回、RIZINに参戦の決まった川尻達也選手、真田丸に出ているキックボクサーだった武田幸三選手とキックルールで戦って勝利し、魔裟斗選手と戦ったというのがこの流れにありました。

その他にもMIXルールもやりましたね。
MMAの選手たちは「なんでおれたちがK-1ルール(立ち技)でやらなきゃダメなんだ」っていうのはあったと思います。

川尻選手がよく言うんですが、プロのファイターとしてUFCは勝つことが全てなので、それだけに向かって進んでいくのは、他のことを何も考えなくて良いので、わかりやすくて、もちろんやりがいもある。でも、ジャパニーズMMAはそれだけじゃダメだと。
それはUFCも同じかもしれないけど、ジャパニーズMMAはより色濃いのだと思います。
先ほどのRENA選手と山本美憂選手、2戦目の選手とデビュー戦の選手、それが如実に表していると思うんですけど、勝ち負けや単純に強い弱いだけではない部分も見せなきゃいけない。
そこが日本のMMAの良さでもあると思っています。

MMAの選手からすると、MMAのルールで戦いたいっていうのがもちろんあります。
それでも、「お客さんが見てそれを喜んでくれるなら、普段やらないことをやらなきゃダメだよ」と、それで熱が生まれてMMAに返ってくるから、一歩踏み出してやろうって話をして。全然納得してなかったかもしれないですけど(笑)
実際、試合をやったら熱が生まれて、印象に残る人もいるんです。全然望まずに戦った川尻選手も、武田幸三戦は人生のベストバウトの一つだと思っているはずです(笑)。
だから、RIZINもそういった部分では、既成概念にとらわれずにやっていこうと思います。

戦極との対抗戦も非常にヒリヒリした空気で、会場に行っていた私もすごい緊張感で観戦していました。舞台裏でお話できるエピソードなどがございましたらお願いします。

まず、戦極というのは、PRIDEがなくなって生まれた団体です。
PRIDEがなくなって、そのあと生まれたのが、戦極とDREAM。
お互い独自路線でやっていたんですよ。
それが、いろんなことが重なって2009年(Dynamite!! 〜勇気のチカラ2009〜)に対抗戦を行うことになったんです。戦極対DREAM 5対5というような形で。
ご質問にヒリヒリした空気というのがありますが、舞台裏でもヒリヒリした空気があって、それがいい意味でリングにも繋がったんだと思います。

裏側といえば「誰と誰を戦わせる」というマッチメイクの部分でも、だいぶバチバチやりやってはいましたから。

団体対抗戦ってやっぱり燃えるじゃないですか。お互い団体の看板背負って、どちらが強いか弱いか、どちらに優位性があるのかとか、見ている側もワクワクしますよね。
でも、取ってつけたようにやっても白けてしまうので。
どうやって盛り上げるかというのは、非常に難しいんですが、選手たちが「おれたちが団体を守るんだ」という意識と戦う意味を理解して戦ったので、うまくハマって非常にヒリヒリした緊張感のある対抗戦になりましたね。まぁ二度とやりたくはないですけど(笑)。

PRIDEの記憶と戦うとどうしても勝てないんですよね、どんどん美化されていきますしね、記憶は。

年末だけの開催、GLORYとの提携など、DREAMの後半は厳しい時期が長かったと思います。今だから話せるお話、苦労話などはございますか?SSHR_04

厳しかったですね。

厳しかったというか、今だから話せることとしては、DREAMだけでなく戦極もおそらく同じで一生懸命続けていたわけですが、「PRIDEの遺産」を食い尽くしてきた、その部分で続けてこれたんだと思っています。
もちろん、新しい世界を作ろうと思って、あがき続けていたと思います。
今だから言えることは、当時の僕らが戦い続けていた相手はPRIDEの亡霊だったんだろうなと。
あの素晴らしくヒリヒリした世界最高峰の舞台があって、そのあとに生まれた団体はどうしてもその「世界最高峰」と比べられてしまう。
打ち出した世界観もPRIDEを超えることができなかった。

そりゃそうですよね。
PRIDEの記憶と戦うとどうしても勝てないんですよね、どんどん美化されていきますしね、記憶は。
でもそれは、今のRIZINにも繋がっていくところで、RIZINはPRIDE的な世界観とは全く別なもの、演出的なものやキャッチコピー、システムもそう、PRIDEではやっていなかったことをやっていく……逆にそうじゃないと続かないと思っていますね。

あと、苦労の方は山ほどしたので、またお時間あるときに(笑)

DREAMのホワイトケージが復活する日はありますか? 非常に見やすいケージだったので、個人的には復活してほしいです。

DREAMにはホワイトケージというのがあったんです。DREAMはずっとリングでやっていたんですよ。でも、当時は世界的な潮流としてケージへの流れというのがあって、ケージにすべきだという話があって。
でも、僕らもそれなりに矜持があって「世界的な潮流がケージだからケージというのは、ちょっとおかしいんじゃないか」と思ったわけです。
そこに何の議論や考えもなく、流行っているからという理由でケージを導入するのはおかしいんじゃないかと。ケージが世界で流行っていることは認めます。
でも、そこには戦う場所としての正しいかという考察が存在しない、流行っているから正しいというのは納得できない部分がありました。
それじゃ、リングでもなくケージでもない、他に何か戦う場所が作れないのかと思って、それで生まれたのが、金網ではなくマトリックス(大型魚養殖用の網素材)を使ったヘキサゴンのホワイトケージです。
今だと巌流島さんもそうかもしれないですけど、頭をひねって色々できるところがジャパニーズMMAの素晴らしさだと思います。

RIZINではリングを使っていますが、DREAMのものともPRIDEのものとも違うリングを使っています。
ホワイトケージが復活することはないと思いますが、この先、新しい形の戦う場所を作り出すことはあるんじゃないかと思いますね。

RIZINのリングが違うとは思わなかったです。

RIZINのリング、実は大きいんです。PRIDEやDREAMよりも。

DREAMで活躍した選手が勝てば鼻高々な気持ちになるんです(笑)

DREAMで活躍していた選手たちが、UFCなどでも活躍しています。
エディ・アルバレス選手はハファエル・ドス・アンジョス選手を撃破し、(2016年11月7日現在)UFCライト級チャンピオンになりました。
DREAMで戦っていた選手たちが活躍していることは、私はすごく嬉しいのですが、笹原さんにとってもやはり嬉しいものですか?

それはやっぱり嬉しいですね。
エディ・アルバレス※2という選手はDREAMで活躍していたんですが、今週末(11月12日)に初めてのニューヨーク開催されるUFC205のメインで戦うんですよ。

DREAMに参戦していた選手の動向は気になりますし、注目もしています。
勝てば嬉しいですし。

勝てば嬉しいのは「僕らが選んだ選手、間違いなかったでしょ? 素晴らしい選手でしょ?」って気持ちになるので(笑)
鼻高々な気持ちになるんです(笑)

※2 2016年11月7日現在UFC世界ライト級王者。元Bellator世界ライト級王者。かつて、DREAMに参戦していた選手。

日本のリングで活躍していた選手が、海外のケージだと活躍できない……ということも多くあります。
リングとケージの違いは大きいのでしょうか?

まぁ、違いますよね。
細かいテクニックもリングとケージでは違います。
例え話になりますけど、イチロー選手って日本の球界でも活躍し、アメリカでも活躍していますよね。それと同じで、本当に強い選手はどちらでも活躍できると個人的には思っています。
もちろん、リングで戦っている選手がケージで戦う場合には、ケージ対策は必要だと思いますし、ケージの選手がリングにくるときにも対策が必要だと思います。
そういった対策ができる選手は活躍できると思います。

ただ、ヒクソン・グレイシーが言うには「ケージでは、ケージがうまく使えるかどうかで勝ち負けが変わってくるから、それはもう強い弱いではない。うまく使えるかどうかで勝敗が変わるのであれば、それは格闘技ではない」とは言っていました。

まぁ、色々な意見が出てくることは健全だと思いますが、私の結論は「強いやつはリングだろうが、ケージだろうが強い」ってことです(笑)。

とにかく若い選手に出てきてほしいですね。

RSSHR_11IZINに来てほしい(狙っている)他団体の選手はいますか?

これはちょっと言えないですね(笑)

言えるとするなら若い選手ですね。
この前、浅倉カンナ選手という現役女子高生ファイターの参戦が決まったんですけど、19歳って僕の子どもの年齢でも不思議じゃないんですよ。
彼女はPRIDEが始まった年に生まれていると聞いて戦慄を覚えました(笑)。
そういう世代の選手は、親御さんがPRIDEやK-1やUFCを見て子育てをされて、その子がRIZINに上がってくる……そういうのってすごい不思議じゃないですか。
これからもそういう選手たちってたくさん出てくると思うんです。RIZINは、そういう若い選手たちが目指す舞台にならないといけないと思いますし、僕らがそういう10代や20代前半の選手を育てていかないといけませんし、磨いていかないといけないと思います。

他団体で言うと若いファイターですね。

男子女子関係なくですか?

そうですね、とにかく若い選手に出てきてほしいですね。
格闘技って年間でできる試合って3,4試合じゃないですか。1試合に対する比重がすごく大きいです。
比重が大きい分、その1試合で大きなインパクト残せば、一攫千金じゃないですけど人生が変わると思います。
例えばRENA選手。彼女は無名ではなかったですけど、大晦日、総合デビューして一夜にしてシンデレラになった。まさしくシンデレラストーリー。

だからこそ、「この世界で食っていく」と思っている選手や、野心のある選手はどんどん出てきてほしいです。

「大晦日に出たい」というアピール、本人が思っている以上に僕らに届いています。

年末に向かってRIZINは進んでいるわけですが、やはり他団体の大会などはチェックされていますか?

もちろん、様々な大会に選手を観に行っています。いい選手がいれば、積極的に声をかけていきますし。

今だともう先程の質問のように声をかけなくても、選手たちがリング上で「大晦日出たいです!」というアピールをしますね。
……実はこういうアピールはすごく届くんです。
本人が思っている以上に僕らに届いています。だから、もっとガツガツ言ってほしいです。

リングで「大晦日に出たい」と言うのは恥ずかしいかもしれないですが、モジモジせずに言ってほしいです。
出場できなければ、恥ずかしい、みっともないとか思うかもしれないですが、プロであれば無視されても言い続けるべきだと思います。
それによって自分が追い込まれますが、確実にチャンスは広がります。
マイクパフォーマンスは本当に大事ですよ。
マイクパフォーマンスといえば、半径5メートルにマイクをする選手はもったいないと思っています。
家族や友人への感謝を伝えることを否定しませんが、それは当たり前でリング上で言わなくてもいいと、個人的に思っています。
選手の人生と関係ないお客さんが会場やテレビで見ている、そのお客さんに届くマイクパフォーマンスをしないともったいないと思いますね。

緊急事態にはカンカを飲みますよ。

SSHR_06今、目の前にあるKANKA極はお飲みになったことは?

いや、飲んでないです。

では、ぜひ飲んでみて下さい!

今飲んでいいですか?
……こういうのって、いつ飲みます?

大事なときですかね

勝負どころですかね。(ごくごく)
あ、全然飲みやすい。
僕は風邪ひいたときとか、これはやばいなってときに栄養ドリンクを飲んでいたんですが、これからは、緊急事態にはカンカを飲みますよ。

ありがとうございます。

RIZINのイベントの熱をカンカと二人三脚で上げていきたいですね。

カンカをより多くの人に知っていただけるように頑張ります!

格闘技ファンの中にはだいぶ浸透していると思いますよ。
一緒に頑張っていきましょう。

本日はありがとうございました。
年末のRIZINに向け、カンカを飲んでいい大会を作っていって下さい!

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