アスリート×カンカ~RIZIN広報笹原圭一さん Part.1~

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11月7日、RIZIN事務所にてRIZIN広報として活躍している笹原圭一さんにお時間をいただき、格闘技にまつわる様々なお話を聞かせていただきました。

PRIDE、DREAM、そしてRIZIN。

SSHR_10RIZINの広報として活躍されている笹原さん、このページを見ている人には「PRIDE」や「ハッスル」、そして「DREAM」の印象をお持ちの人も多いと思います。
DREAM
からRIZINに至る経緯を、お聞かせいただけますか?

たぶんこれ、話し始めると5時間ぐらいかかります(笑)
要約しちゃいますと……PRIDEが1997年にはじまって、今年が2016年なので……来年でちょうど20年ですね、髙田ヒクソン戦が行われてから。
僕は、たまたま格闘技に関わってほぼ20年間格闘技をやり続けましたが、大変なこともたくさんありましたけど『やっぱり格闘技っておもしろいな』ということですね。ざっくりいうと。

経緯だと本当に長くなっちゃいますね……。
そうですね、PRIDEが生まれたのも時代の必然だったと思います。
日本は、力道山の時代から始まったプロレスが脈々と受け継がれてきたものあって。
そして、UFC※1が誕生し、時代の要請に応えるかのようにPRIDEが生まれた……。
きっと、僕らがやらなくても誰かがやったと思います。それはDREAM※2もRIZINも同じかもしれない。
たまたまそこに関わっていて、特にPRIDEという総合格闘技の誕生の瞬間に、まさに明治維新のような「新しい時代の扉が開く瞬間」に立ち会えたことは、すごく貴重な体験ができたと思います。
PRIDE以降、戦極(SRC)※3だったり、DREAMだったり……そして、今RIZINがあるのも、最初にPRIDEを作った第一歩がビックバンだったからではないかと思っています。
そういった一連の大きな流れがあって、今、RIZINがあるのではないかと思います。

※1 Ultimate Fighting Championship。アメリカの総合格闘技団体。オクタゴンと言われる八角形の金網で囲まれたケージで戦う。1993年に旗揚げ。PRIDEやStrikeforceを買収した。
※2 旧PRIDEスタッフとHERO’Sを運営していたFEGが2008年に立ち上げた格闘技イベント。イベントプロデューサーには笹原さんが就任。FEG倒産により2011年よりリアルエンターテインメントが運営、2012年にグローリー・スポーツ・インターナショナルに移管される。2012年大晦日の「DREAM.18 & GLORY 4 〜大晦日 SPECIAL 2012〜」が最後の大会。
※3 SENGOKU RAIDEN CHAMPIONSHIP。PRIDE消滅後、2008年にワールドビクトリーロードが立ち上げた団体。2011年12月30日の「戦極 Soul of Fight」を最後に活動休止

アーセン選手の試合を見ているとすごく楽しそうに試合をしているように感じる

昨年末より始まったRIZIN、今年のイベントも年末を残すのみとなりました。
笹原さんからみて、今年開催されたRIZIN.1、GP開幕戦の中で印象深い試合はありますか?

やっぱり若い選手ですかね。
それは山本アーセン選手とか、RENA選手、才賀紀左衛門選手とか。

先日のGP開幕戦でもそうなんですが、RENA選手VS山本美憂選手がありましたよね。

RENA選手はMMA2戦目、山本美憂選手はデビュー戦なわけですよ。
例えばUFCの基準で考えるとそんな選手がセミで戦うことなんてほとんどないわけです。
でもRIZINはそういった基準にこだわっていなくて、あの試合を見た人が「久々にMMAっておもしろいと感じた」と言っていました。なので間違いなく勝負論は存在していたんだと思います。ふたりとも、負けたくないという気持ちが前面に出ていましたし。
紀左衛門選手と所選手の昨年の大晦日の試合もそうですよね。
紀左衛門選手のMMAのキャリア自体はまだまだ浅いんですけども、ああいうおもしろい試合というか勝負論が詰まった試合が見せられる。
やっぱり若くて、がむしゃらな選手ですよね、目を惹かれるのは。

笹原さんの目から見て、国内で気になる選手はいますか?

やっぱりアーセン選手ですかね。気になるというか、アーセン選手の試合を見ているとすごく楽しそうに試合をしているように感じるんです。
9月の大会(2016GP開幕戦)の一夜明け会見が始まる前に、本人と少し話をしたら、開口一番、「僕がこの競技を始めて、初めて勝ったんですよ。だから、嬉しくてしょうがないです。MMAで勝つってこんな気持ちになるんですね」って言っていたんです。なんか心が洗われますよね(笑)。

アーセン選手の心の中にも色々な戦うための動機があると思うんです。勝ちたい、強くなりたい、有名になりたい、お金を稼ぎたい……でも、そういう気持ちの前に、彼の素晴らしいところは、「戦うことが嬉しくてしょうがない」という気持ちが前面に出ているところですよね。それがアーセン選手の最大の才能なのかもしれません。だから観る人は、自然と応援したくなっちゃうんでしょうね。なので、彼みたいな選手がたくさん出てくるともっと盛り上がるんじゃないかなって思います。

女子選手では?

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RENA選手も素晴らしいですし、山本美憂選手も素晴らしい。そして、村田夏南子選手。

アーセン選手はわかりやすいおもしろさを見せる選手だとすると、村田夏南子選手は逆に感情を出さない選手なんで、一見不機嫌そうに見える。勝っても「しょっぱい試合ですみません」と言っちゃう選手。
一本勝ちできてないから言ったんだと思いますけど、根っこの部分ではアーセン選手と同じタイプだと思っています。

彼女はMMAの世界に飛び込んできましたが、同じレスリングをやっていた吉田(沙保里)選手や登坂(絵莉)選手、伊調(馨)選手などのリオでメダルを獲得した選手たちがいて、もしかしたら、村田選手は彼女たちの中にいたかもしれない。
世間の評価では「メダリストの方がすごいでしょ」なんでしょうけど、村田選手は「彼女たちには負けたくない」「自分の選んだ道は間違っていない」という強い信念を感じます。だからこそ、試合をするのはもちろん勝つためなんですけど、「自分の選択したMMAに対する証明」だから、ああいう「しょっぱい試合してすみません」のような言い方が出てくるんだと思います。

そして、アーセン選手と同じように「MMAができる幸せ」というのを感じていると思います。
そういう根っこの部分でアーセン選手と村田選手は同じじゃないかと思いますね。

MMAでの女子格闘技についてはどう感じていますか?

女子格闘技はほんと、ここ1,2年でわっと熱がついてきているので、すごくチャンスがある。プロモーター目線では大会的にもそう思います。
競技をしている人もそう。それだけじゃなくて、今、アマチュアでやっている人もチャンスがあるのでドンドン出てきてほしいですね。

RIZINのような大きな舞台を目指す流れは絶対に必要だと思います。

2016年開催の無差別級GPで注目の選手はいますか?

アミール・アリアックバリ選手ですね。
ヘビー級って世界的に見たときに、そもそも数が少ないんですよ、100kg超える体格を持っていて、MMAをやっている選手って。
だから、選手の新陳代謝が遅いんですよ。新しい選手がなかなか目立ってこない。
アミール選手は、世界的に見るとまだまだ知名度が低いですけど、開幕戦の試合を見てみると、「あれは本当に化物」という選手なので、次の12月29日の2回戦、世界的にも実績のあるカーウィン選手に勝てば一気に優勝するんじゃないかと思っています。

バルト選手はいかがですか?

まだまだ経験少ないですけど、若いですからね。
若さって最大の武器で、これから真剣にMMAに取り組めば、世界のトップクラスに入れる実力はあるんじゃないかなって思います。

勝利後に年末のRIZINへ出場をアピールする選手も多く、Road to RIZINという流れが日本の格闘技界にできつつあると思います。
浅倉カンナ選手や伊藤盛一郎選手など、参戦を決めた選手もいます。
今後、ジャパニーズMMAはRIZINを中心に回っていくと考えて良いでしょうか?

そうですね。そういう流れが生まれつつあると感じています。
ジャパニーズMMAで、RIZINのような大きい舞台ができて、そこを目指す流れというのは絶対必要だと思うんですよ。
その流れができつつある……当面の目標という意味では、そこは達成しつつあるなという実感があります。
ただ、RIZINはそこが目標ではなくて、そこからさらに世界中の団体がRIZINを目指すという形を目指し、取り組んでいます。

ルールの話ですが、ロープの外に出るとストップドントムーブの代わりに減点、スタンド再開というルールに変更になりましたが、こちらは年末でも採用される予定ですか?

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この質問の意図は「このルール変更はねえだろ」ってことなんですかね(笑)
ちょっと勘違いされているかもしれませんが、ストップドントムーブ自体はなくなっていないんですよ。 なくなってブレイクになったという勘違いされている方が多いんですけど……。またこれは改めて説明の機会を設けられればと思います。
ただ、ルールというのは難しくて、とりわけルール変更したときの大会っていうのは、間違いなく物議をかもすことが多いんですよね。
PRIDEだと4点ヒザ(両手足をマットについた状態、実質的にはグラウンドの状態での頭部へのヒザ攻撃)を13回大会で解禁したんですよね。
その大会では4点ヒザによるKOが何試合かあったんですよ。そのときに起きた議論は「危険すぎる」「やりすぎじゃないか」だったんです。
そのまま採用し続けた結果、それに対する技術が発達していって、逆に技術が洗練されていく……。新しいルールができると、それに対応するように選手たちのスキルが上がっていくので、1回の瞬間を見て、ジャッジしてしまうのは拙速なのかなと思います。
ですので、しばらくはこのルールは採用し続けたいなぁと思っています。もちろんこれは私が決めるんじゃなくて、競技陣が最終的にはジャッジします。
あと、もう一つはそもそもの話なんですが、選手はリングの外に出ようと思ったら出られるわけなんです。ケージは違いますが。
リングは選手が体をロープから出す、それが自分の意思でできるわけです。
だからこそ、選手たちにリングの中央で戦うべきというのを啓蒙していかないと、どんなルールを採用しても「もやもやしたもの」が残ると思います。

例えば桜庭さんは今まで何十戦もされていますよね。桜庭さんはストップドントムーブで中央へ移動っていうのがほとんどなくて。見た記憶ないですよね?それは、桜庭さんが中で決着つけようとしているという意思が強く出ているんですよね。

例えば、このまま投げると外に出てしまう……そういうポジションであれば、中央に向かって投げる。そうすることで、ロープに関係ないところで決着がつく。そもそもはそういった選手の意識なのかなと思っています。
あくまでルールは、決着をつけるため、決着をつけやすくするための手段だと思いまが、いろいろな意見を聞いて、ルールは常に進化させなくてはと思っています。

大晦日に格闘技を見るという文化は日本のファンが作り上げた文化です。

年末のRIZIN、笹原さんから見た「ファンはここに注目!」というポイントはどこですか? また、年末のRIZINに向かって、ファンが盛り上がっていくポイントはございますか?

全試合注目していただきたいんですけど、グランプリ、それも無差別級の16人トーナメントという規模で行われるというのは、迫力もありますしおもしろいと思います。
(11/7現在)まだ全てのカードが発表されていませんけども、魅力的なカードがたくさんあります。
全てのカードに注目してほしいですね。

大晦日に格闘技が見られるという文化は、日本独自の文化じゃないですか。
2000年に大晦日のイベントが始まったときは、プロレスのイベントだったんですよね。
むちゃくちゃ豪華なメンバーでプロレスをやっていたんです。でも、「大晦日にわざわざ足を運ぶ人っているのかな?」と、僕らは正直半信半疑だったんです。
でも、12月31日実際にやってみたら、人が来たっていうより、無茶苦茶多くの方に足を運んでいただいた。当時、スカパーさんでPPV(ペイ・パー・ビュー)をやっていたんですけど、このPPVもたくさんの人がご覧になられて、「こりゃ大晦日って可能性あるな」ということで始まって、今年で16年、一度だけ埼玉でやらない年はありましたけど、ずっと大晦日、格闘技を続けてきました。

だから、大晦日に格闘技を見ること自体を楽しんでもらえれば……と思います。

これは日本の格闘技ファンが盛り上げて作った文化で、他の国はどこにもないので、その事自体を楽しんでもらいたいですね。特別な日なので。

タクラマカン砂漠の神秘、カンカの力はすごいですね。

SSHR_08ところで、笹原さんはカンカを愛用されているとお聞きしています。

カンカの実感力はいかがですか?

いやぁ、すごいですよ!
恐るべき力を持っています。タクラマカン砂漠の神秘、カンカの力はすごいですね。

飲み続けると実感できるんですよね。こう変わるんだと。
桜庭さんにも前回お渡しして、桜庭さんとも話して『どうですか?』って聞いたら『いい!』って言ってましたよ。
桜庭さんも絶賛していた、カンカを是非。
体力の衰えてきた中年におすすめです。
体が熱くなって燃えているように感じますし、若い方にもおすすめできますね。

 

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